前回よりかなり時間が経ってしまいました。
まずは、前回破壊した検体を確認します。
断熱材側から打撃を加えた部分の貼付け材及びタイル裏面の界面剥離はみとめられません。
タイルの破損も無い事から緩衝材としての役割もあります。
次にタイル界面の確認です。
クラックは発生せず、浮きや剥離はみとめられません。
裏面より打撃を加えた検体を人力で破壊します。
不均一かつ多方向への力がかかるように折り曲げをしました。
折り曲げ、ねじ切っても各界面の剥離はみとめられません。
断熱材の付着力はとても強く、弾性なので衝撃を分散させている事がわかります。
また、
地震災害等で躯体側(断熱材側)にクラックなどの破壊が生じても、仕上げ材のタイルには影響が少ない事がわかります。
破壊後もタイルは剥がれません。
小さくなった検体を界面より破壊を試みるもできませんでした。
まだまだ破壊します。
次は同一検体を再度タイル面より破壊します。
角部で面積が小さくなったためにここでやっと、タイル片が飛びました。
タイルの裏足は残ってます。
しっかり裏足まわりに充填した施工であればタイル裏足が残るほど接着性が高い事がわかります。
更に破壊は続きます。
タイルを破壊した箇所を断熱材側より指を突っ込み・・・・ むしり取りました。
ここまでしても断熱材は剥がれません。
検体が小さくなったので、破壊はここまでとします。
結果として外断熱工法は高い・タイルは危ないは再検討する余地はあると思います。
これからの建築は省エネ性能を求められますので、内断熱工法では部屋がかなり小さくなります。
外断熱工法のメリットとしては、内断熱よりも薄い断熱材で同等の性能を担保できる事です。
安全性を担保出来るタイル貼りは初期コストはかかりますが、ライフサイクルコストやランニングコストで考えるとメリットがあります。
塗装は定期的に塗り替えが必須で仮設工事が必要な場合は、掛け払いの為建物に何も残りませんので・・・。
建設業に従事する人も年々少なくなり、職人さんと言われる人が物凄い速さで減少中です。
そうなると・・・
新建材や新工法でカバーできない部分の施工品質は必ず下がります。
品質よく、安全で、安価で、省エネに適合して、永く持続できる建築物
まとめ
外断熱工法でタイル貼りと限定した場合、本試験では下記をテーマとし行いました。
断熱材:永続的な性能を有し、耐薬品性能や劣化耐性、加工性・弾性に富む事。
副資材:どこでも調達可能である事。
品 質:施工方法が省力化できシンプルである事。
本試験で使用した構成は、
断熱材:痛みません、建築で一般的に使用される有機物に侵されません。経年劣化耐性や薬品耐性がとても高く、接着性能にも問題ありません。弾性があるので耐衝撃にも有利です。面では水も通さないので漏水リスクの軽減も可能です。
副資材:どこでも調達可能な品物を選択してます。
品 質:職人ではない私でも基本性能を有す検体作成ができました。工法がシンプルなので実際の現場でも一定の施工品質を確保できます。RC造で躯体に打込めばそれだけで仕上げ下地ができる為、同一面積に施工する回数が減少。
結果、本試験の工法は・・・
安全で安価で快適な工法
と私は思います。
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