RC造外断熱工法としてのメリット・デメリットは下記となります。
メリット:RC造の為、災害や自然環境の変化の影響を受けにくく耐久性が高く安全性を担保できる
内断熱に比べ熱橋(ヒートブリッジ)による室内影響が発生しずらい
コンクリートの蓄熱の恩恵を受けられ、急激な温度変化がなく室温が安定する
同一断熱材厚さであれば、内断熱に比べ高い断熱性能を得られる
内装仕上げ材が通気性のある物であれば、結露防止にも有効
デメリット:内断熱に比べ高価
使用する断熱材や工法により延焼のリスクがある
内断熱工法に比べ部屋毎の気密性は劣る(外断熱工法は基礎を含め、建物全体をひとつと考えるので、考え方の違い)
内断熱工法と外断熱工法を比べると、デメリットは使用する断熱材や工法で解消できるものが多くあり、メリットの方が多くなります。
RC造外断熱工法では大きく分けて、①打込み工法 ②後貼り工法の2種類があります。
①打込み工法は外側型枠材へ断熱材を留め付けるまたは、断熱材自体が外側型枠として使用できる工法です。
②後貼り工法はコンクリート躯体の外皮側へ何らかの方法で留め付ける工法です。
各工法のメリット・デメリットには下記があります。
①打込み工法
メリット:打設時の振動機にて全面接着する事で、空隙ができにくく全面強度が安定、工期短縮、後貼り工法に比べ安価等
デメリット:躯体の確認ができない、躯体内に埋め込む部材がある、型枠精度により不陸を左右される等
②後貼り工法
メリット:躯体の確認ができる、躯体に直接支持を取れる等
デメリット:打込み工法に比べ高価、仕上げの選定に制限がある、ビス等を使用する場合に足長となる等
新築から運用・廃棄まですべてに費用がかかります。
快適な温熱環境だけでなく、安全性も必要となるのが建築と考えております。
私が思うもっとも理想的な建築は・・・・
・居住者、利用者が快適に過ごせる室内環境である事
・メンテナンス頻度が少なく、永続的に利用(使用)できる事
・メンテナンス性に優れている事
・内外問わず安全性を担保できる事
・建物のライフサイクルコストに優れている事
RC造の外断熱工法では基本的な性能は既に確保されています。
重要なのは施工品質と安全性です。
スクラップアンドビルドの時代から長寿命化改修の時代へ変わりました。
これから建築される建築物の外装は、長寿命である事が必須と思っております。
外装材の中でも「タイル」は最も耐久性のある資材です。
メンテナンス頻度が少なく、長期間使用できる事からライフサイクルコストにも優れています。
そこで、
タイル直貼り外断熱工法の安全性を確かめる為に、次回より試験を行いたいと思います。
0コメント